室内と屋外での取り入れたい効果的な熱中症予防の対策
熱中症は暑い日に屋外で起こるものと思いがちですが、室内での熱中症の救急搬送も想像以上に多いのです。熱中症は命も落とすことがある怖い病気。対策次第では予防することができるので、ぜひ覚えて元気に夏を過ごしましょう。ここでは屋外と室内でそれぞれの熱中症対策をご紹介します。
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屋外での熱中症対策とは?
熱中症で搬送される人の多くが、屋外で運動や作業していたケースです。熱中症になりやすい環境は高温多湿なので、それを踏まえて対策を練りましょう。
①小まめな水分補給
炎天下ではただじっとしているだけでも汗が出てくるものです。それが作業やスポーツしているときの汗の量はだらだらと滴り落ちるという状態でしょう。人は汗をかくことでその気化熱を利用して体温を下げる働きを備えています。しかし汗をかいて水分も塩分も失うと、脳が汗をかくように指令を出しても汗が出ない状態になります。脱水症となり、頭痛や吐き気、目眩症状が見られる熱中症となってしまうのです。喉が渇いたと感じるときにはすでに脱水状態なので、その前に水分補給することが大切です。屋外では15分に1回程度の小まめな水分補給をしましょう。屋外での水分補給は水ではなく、塩分を含んだスポーツドリンクがいいですね。
②小まめな休息
炎天下で運動や作業をするということは、体力に自信のある人でも体に負担がかかります。寝不足気味だったり夏バテなどで体力が落ちている時ならば尚更です。長時間体を動かし続けるのではなく、小まめな休息をとりましょう。木陰など少しでも涼しい場所に移動し、体力を回復させるように体を休めます。少しでも頭痛や吐き気、目眩などの熱中症症状を感じた場合には、周りの人に助けを求めることも大切です。症状が酷い際には救急要請もお願いしましょう。
③濡れた冷やしタオルを用意
休息のときには濡れた冷やしタオルを脇の下や首の付け根に当てて、体温を下げるようにします。休憩場所にあらかじめアイスボックスなどに濡れタオルを準備しておくといいでしょう。
室内での熱中症対策とは?
室内であっても熱中症になる条件があれば、油断はできません。30℃以上の雨が降った後などの多湿で、汗をかいても水分補給をしなければ危険性は高まります。乳幼児や高齢者はもちろんのこと、夏バテや寝不足気味の弱った体では熱中症になりやすくなるので注意しましょう。
①強い日差しを遮る工夫
簾や植物で作ったグリーンカーテンで、直接の強い日差しを遮るように工夫しましょう。
②部屋の風通し
室内の風の通り道を作ってあげると、熱い空気や湿度が逃げていきます。建物を直線に結ぶ窓を全開にして風通しを良くしましょう。
③扇風機やエアコンで快適温度を
暑い日にエアコンを付けずに節電に励んで、熱中症になっては本末転倒です。エアコンの温度を28℃にし、扇風機を回して涼しい空気を部屋の全体に行き渡らせるようにしましょう。節電のためにも、体のためにも、2つの併用使いがオススメです。
④温度計や湿度計を置いて確認
人は数字を見て室内の暑さに気づくこともあります。温度30℃以上、湿度70%を超す場合には対策をとりましょう。
⑤小まめな水分補給
室内だと水分補給を忘れてしまいがちになります。起床後、毎食時、お風呂の前後、就寝前は必ず水分補給をするようにし、それ以外でも汗をかいたら小まめに水分補給するようにしましょう。通常の水分補給はノンカフェインの麦茶がオススメです。
⑥就寝前の利尿作用のある飲み物は飲まない
アルコールや緑茶、コーヒーなどの利尿作用の強い飲み物を飲んで寝ると、夜中に尿意を催して目が覚めるようになってしまいます。それで水分補給をしないまま寝てしまうと、熱帯夜で熱中症になりかねません。できるだけ就寝前の飲み物には注意しましょう。