室内で起こる熱中症の症状で、もっとも死亡の危険があるのは睡眠中

熱中症はどんな時に起こると思いますか?暑い夏の日に水分を取らないで、外で長時間スポーツをしたりしたときになるというイメージが定番ですよね。寝不足だったり、朝ごはんを食べていなかったり、そんな日に限ってなるものです。ところが室内での熱中症の発生件数もとても多いのです。あなたにも起こるかもしれない「室内での熱中症」。どんな時に起こりやすいのか、そして症状をわかりやすくお伝えします。

 

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そもそも熱中症って?

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熱中症とは、高温、多湿の状況で起こる体が対応しきれない状態で起きる症状です。たかが熱中症、冷やして寝ていれば治ると思うのはちょっと違います。熱中症の重症度には、Ⅰ度(軽症)、Ⅱ度(中等症)、Ⅲ度(重症)と分類があります(日本神経救急学会による分類)。

Ⅲ度の重症になると、熱射病と言われ脳機能障害により意識不明になったり、最悪の場合死に至る危険性もあり、一刻も早い救急搬送が必要になります。初期症状として、めまいやふらつきなどが感じられることが多いので、すぐに休むことが大切です。

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外に出なければ熱中症になりにくいの?

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そもそも室内での熱中症は、屋外の炎天下にいるよりなりにくいのでしょうか。そうとは言えません。室内での熱中症は風のない室温28℃以上湿度70%以上の部屋にいると起こりやすいのです。

温度湿度が高くなると、汗が出にくくなったり、汗としてでた水分により体温を下げることが出来なくなります。室内にいると屋外にいるより太陽の熱を直接感じないので、知らず知らずのうちに高温、多湿の状態になることが考えられます。

 

また、5歳以下の子供は体温調節機能未だ上手く働いていない、65歳以上のお年よりは熱を感じにくくなっていたりするので、特に注意が必要です。

炎天下に長時間いる=熱中症になりやすいという感覚的な認識にズレが生じている場合もあります。室内にいるとじわじわと上がってきている室温に気づきにくいです。そのため、汗をかいていることに気づかないで、水分不足になっているというケースがあります。小さなことでも油断大敵です。

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気づきにくい?室内での熱中症の症状

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では、室内で起こる熱中症にはどんな症状があるのでしょうか。

基本的には屋外で起こる熱中症と同じですが、めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気などが初期症状です。重症度によって、熱失神、熱痙攣、熱疲労、熱射病と分かれますが、軽い段階では気づかない時があります。軽い気持ちで大丈夫と、そのまま放っておいて症状がどんどん進むということも考えられます。

 

最初は、めまい、立ちくらみから始まり、水分不足により脱水症状が進むと筋肉痛やこむら返り、手足の痙攣などがおこってきます。そして、疲労感を強く感じ始め嘔吐なども見られるようになってきます。

もっとも重い症状になると、体温が40℃近くまで上がって下がらなくなり、意識障害がおこります。こういう状態になったときは、一刻も早い救急搬送が必要です。

危険なのは睡眠中の熱中症

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さらに危険だと考えられるのは睡眠中です。水分不足により脱水症状で起こる熱中症ですが、睡眠時は6~8時間は一切水分を取らない状態にあります。

通常、人間は睡眠時にコップ1杯の分の汗をかきます。多い人だと500ml以上にもなるのですが、そんなときが要注意。睡眠中なので、熱中症の初期症状に気づきにくく重症になってしまうケースも少なくありません。

熱中症死亡例の4割が睡眠中というデータもあります。朝起きて、頭痛や筋肉痛などを感じたら、睡眠環境の改善が必要かもしれません。

 

睡眠中の熱中症の予防策としては、寝る前にコップ1杯の水を飲む、エアコンや扇風機を使用するのも効果的です。エアコンや扇風機を使用する際は、直接風が当たらないように、温度を下げすぎないように注意しましょう。

熱中症かも?と思ったら

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衣類を緩め、脇の下や首などにある大きな動脈を冷やして涼しいところで休みましょう。足を高くし、スポーツドリンクや経口補水液で水分を補いましょう。

また自分では対処しきれないと少しでも感じたときは、我慢しないで早めの受診をおすすめします。

 

熱中症は、入浴中や突然涼しい室内から暑い屋外に出たときも起こりやすいです。天気予報や熱中症指数などを確認し、事前の準備をしましょう。

温度湿度計などを使い室内の状況を確認するのも良い予防策ですね。室内でも起こりうる熱中症です。きちんとした対応で暑い夏を楽しく過ごしたいですね。

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