やっぱりストレスが原因?急性胃炎が入院に至る危ない症状と治療法
強烈な腹痛に酷い下痢、それに嘔吐症状まで…。急にその症状が見られたらそれは「急性胃炎」かもしれません。細菌やウイルス感染によるものやアルコールの飲み過ぎ、最近増え続けているストレスが原因とされています。ここでは詳しい原因や症状、治療法などを解説していきます。
この記事の見出し
急性胃炎の原因とは?
ウイルスや細菌によるもの
風邪やインフルエンザなどを引き起こすウイルスや細菌に感染し、それが急性胃炎の症状となって現れることがあります。「お腹の風邪ですね」と病院で診断されることがあるでしょう。
食べ過ぎ、飲み過ぎによるもの
年末年始に増える暴飲暴食による急性胃炎。特にお酒の飲み過ぎは胃の粘膜を荒らし、急性胃炎になりやすくなります。
精神的ストレスによるもの
学校や家庭、仕事による精神的ストレス。特に繊細な傾向のある日本人はたくさんのストレスを抱え込み、急性胃炎になりやすい国民性と言えるでしょう。
薬によるもの
頭痛持ちなど薬を頻繁に飲む方は、薬により胃の粘膜を刺激してしまうことも。
急性胃炎の症状
お腹にキリキリとした痛みを感じる
急性胃炎の特徴的な症状はみぞおち辺りのキリキリとした痛みです。急性の場合、急激な痛みでうずくまることもあるかもしれません。
酷い下痢
お腹のあたりから音が聞こえたり、腹痛と共に下痢症状が見られることがあります。
胸焼け、吐き気や嘔吐症状
胃酸の出過ぎで胸焼けが焼けるような感じ、絶え間なく続く吐き気や嘔吐症状などがあります。
食欲がない
当然ながら胃の不快症状があれば、食欲が出ないのも当たり前かもしれません。脱水にだけは気を付けて、無理に食べる必要はありません。
吐血や下血
胃の粘膜の炎症が酷くなると、時には吐血や下血が起こることがあります。このとき胃の内視鏡などで検査すると、胃粘膜からの出血、びらん、潰瘍を伴っている場合に「急性胃粘膜病変(AGML)」と呼びます。
急性胃炎の治療法とは?
急性胃炎かな?と思ったらまず病院を受診しましょう。消化器内科があれば検査の効率もよくオススメです。その上で医師と相談しながら治療法を決めていきます。
要因となるものを取り除く
急性胃炎の場合は要因が分かりやすいことも多く、それらを取り除くことで改善が見られます。ウイルスや細菌によるものなら抗生剤を服用したり、暴飲暴食なら飲食を控えたり胃に優しいものにするなどの方法があります。またストレスを改善するためにもリラックスできる環境を作りましょう。
薬物による治療法
急性胃炎の場合、主に胃酸分泌抑制剤、胃粘膜保護剤、胃の運動機能改善薬が使った治療法を行います。胃が荒れている状態での胃酸分泌はさらに刺激となるので胃酸の分泌を抑え(胃酸分泌抑制剤)、荒れた胃の粘膜を回復し(胃粘膜保護剤)、弱った胃の運動機能を改善させる(胃の運動機能改善薬)を必要に応じて服用します。
入院が必要になる場合は?
急性胃炎は軽い症状であれば診察し、薬が処方されるだけで自宅療養することになります。しかし嘔吐や下痢症状が酷く体力の消耗や脱水の危険性がある場合、また吐血や下血が見られる時は入院して慎重に経過観察をする必要があります。
急性胃炎にならないために
急性胃炎の原因となる暴飲暴食を控え、規則正しい生活習慣に整えましょう。またちょっと胃が弱ってきたなと感じたら、胃の粘膜を刺激するアルコールやコーヒーはお休みする、ストレスの上手な発散方法を見つけるなど自分でコントロールできるようになれば、だいぶ楽になるはずです。たばこを吸っている方は、これを機に禁煙してみるのもいいかもしれません。