ムカデに刺された場合の適切な応急処置とその後の対処法3選

ムカデに噛まれると、ものすごく痛いです。しかも夜行性なので、夜、寝ているときに噛まれることが多いです。すぐに応急処置をしようにも、いざとなったら何をしたらいいか分からなくなることがあります。対処法を挙げてみました。

 

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刺されたときの応急処置

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ムカデに刺されたときの応急処置は、温めるか、冷やすかに二分されます。温める方法は、血流を下げて痛みやかゆみの反応を下げるのが目的になります。冷やす方法では、毒を広がらせない、炎症を抑えることが目的になります。冷やす方法は昔からありましたが、温める方法はここ数年取られるようになりました。どちらもそれぞれ効果があるようですが、今は温める方法が浸透しつつあるようです。

お湯をかける

お湯をかけるという方法にも、二つの考え方があります。一つ目は、ムカデに噛まれると、患部に急激に血流が高くなりますが、その部分にお湯をかけることで、血流を下げることが出来、ムカデの毒が血流にのって広がっていくのを防ぐことが出来る、という考え方です。

一方で、お湯によってムカデの毒のたんぱく質を中和できる、という考え方もあります。ムカデは噛んでから相手に毒を流し込みます。毒には、かゆみを引き起こすヒスタミン、神経を刺激するセロトニン、これらを浸透させるために細胞を壊す酵素毒が含まれています。このうち、ヒスタミンは熱に強いので、お湯では壊れませんが、酵素毒は熱で壊れます。毒のたんぱく質を変質させることで、痛みや腫れを抑える、ということです。

どちらの説が正しいのかは、まだはっきりしていません。熱さで痛みを忘れられるのではないか、という考え方もあるようです。ただ、どの考え方でも、お湯は熱めの方がよいようです。40℃以下では酵素毒が活性化し、50℃以上ではやけどする恐れがあるので、43℃から46℃のお湯をかけます。酵素毒は酸性のため、アルカリ性である石鹸を使うと、さらに中和が促進されます。

お茶をかけてもよいです。お茶の成分・タンニンには殺菌作用があります。お湯やお茶をかけた後は、ステロイドの薬を塗ります。

毒を絞り出して冷やす

ムカデは噛んでから毒を流し込みます。その毒を体の中で広がらせないように、まず毒を絞り出します。口で吸い出すと、体の内部にムカデの毒が回る可能性があります。危険なので、口で吸い出すのはやめ、手で爪を立てて出すか、ポイズンリムーバーを使いましょう。ポイズンリムーバーは力を入れなくてもうまく毒を絞り出せます。ほかの虫刺されにも使えるので、用意しておくとよいです。

毒を絞り出した後、患部を冷やします。冷やすとこちらも血流が抑えられるので、痛みや炎症が抑えられます。先ほどの温めるとは全く逆の方法ですが、血流を抑えるという点では同じ点もあります。温めて悪化するよりは、冷やして悪化する方がまだ治りが早いので、冷やすことを勧める医師もいます。昔から悩まされてきたムカデですが、まだ分かっていないことも多いようです。

ドクダミの葉をあてがう

ドクダミの葉と茎にはクエルシトリンが含まれています。クエルシトリンは、抗炎作用があります。ムカデに刺されたら、ドクダミの生葉をもんだり、潰したりして、包帯で患部にあてがいます。ドクダミの花を焼酎に漬け込んで一年置いたものは、ムカデに刺されたときの薬にもなります。蚊に刺されたときにも使えます。作り置きしておくと、夏に大活躍します。

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こんなときは病院に!

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ムカデの毒でアナフィラキシーショックを起こすこともあります。発熱、頭痛、めまい、吐き気がある場合は、すぐに病院に行きましょう。噛まれたのが二度目から、このような症状が起きる可能性があります。全身の複数の臓器でアレルギー反応が起きるので、命にかかわる危険があります。特にムカデに刺された場合は、直接体に入ってくるので、症状が早く出ます。早く病院に行くことが大切です。

また、このような症状がない場合も、応急処置をしてから病院に行けば、ステロイドの薬を処方してもらえます。ムカデに噛まれたら痛みや腫れがひどくなることが多いので、皮膚科で受診しましょう。

 

その他、虫刺されについて症状や対処法を以下に詳しくまとめていますので、ぜひご覧ください。

→【虫刺されの種類別・症状別の対処法一覧とよく効く市販薬

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