虫刺され用の薬にステロイドを選ぶ本当の理由と副作用を回避する方法

子どもが蚊に刺された時、まずは家庭では買い置きしていた塗り薬を使うことが多いでしょう。市販の塗り薬にもステロイドが配合されているものが多くあります。ステロイドは副作用があるから自己判断で使うのは心配がある、という人もいるでしょう。ステロイドの特性、長所や短所を見極め、どういった薬を家庭で用意すればいいか、考えていきます。

 

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ステロイドの特性

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ステロイドは副腎皮質ホルモンの働きをする薬です。本来なら人の体で作られるものです。副腎皮質ホルモンの中でも、糖質コルチコイドは抗炎症作用があることが判明して以来、これを人工的に合成し、薬として人に投与するようになりました。

塗り薬として使われるステロイドには、5段階の強さがあります。子どもには弱い方から三段階、ウィーク・ミディアム・ストロングが使われます。成分としては、ウィークにコルテス、プレドニゾロンがあります。マイルドにはロコイド、アルメタ、キンダベートがあります。ストロングには、リンデロン、プロパデルム、フルコートがあります。

ステロイドの長所

ステロイドは炎症を抑え、働きすぎている免疫を抑制してくれます。虫刺されのかゆみや腫れは、炎症を起こし、虫の残した液にアレルギー反応を起したことによります。そのため、炎症と免疫抑制に効くステロイドがかなり有効で、よく用いられています。虫刺されで腫れがひどい時、ステロイドを使うと早く治ります。ただでさえも暑くて寝苦しい夏、かゆみで夜寝られないと、体調を崩してしまいます。

また、かゆみが長く続くと、かきむしってとびひに悪化していくことも、子どもにはよくあります。虫刺されから、こうした別の病気に発展していくこともあるので、早めに治すことが大切です。そのためにはステロイドが有効です。

ステロイドの副作用

ステロイドを長期的に服用した場合、副作用があります。免疫力が低下する、糖尿病にかかりやすい、などが挙げられます。皮膚に関してみれば、皮膚が委縮する、薄くなる、黒ずむ、などといった症状があります。虫刺されのために短期間使うのであれば、こうした副作用の心配はありません。

ステロイドの短所

ステロイドには強度があり、どういった症状にどのレベルのものを使えばよいか、医師に相談しながら使用しなければならない、という使いづらさがあります。治ってきたら、どこで使用をやめるか、という判断も難しいです。完治する前に途中でやめてしまい、かゆみがぶり返してしまうこともあります。まだブツブツがある状態では、止めない方がいいでしょう。

治ればステロイドの使用は止め、保湿剤に切り替えます。市販のステロイド配合の虫刺されの薬を利用しても、一週間以上、炎症が収まらない場合は、皮膚科の診察を受けます。

ステロイドの役割

ステロイドはあくまで、薬の力で免疫を抑えるためのものです。免疫を正常に働かせてくれる訳ではありません。短期的に、肌の状態が戻るまでの間、使うと考えた方がいいでしょう。その一方で、長期的に、虫に刺されてもひどく腫れなくてもすむような体質を目指すことが大切です。

食生活で、糖分を摂りすぎない、油を摂りすぎない、乳製品を摂りすぎない、といったことを心がけます。納豆、ぬか漬けなど、発酵食品を摂り、腸内を整えます。ヨーグルトは、乳製品の中でも発酵しているため、体に入っても負担なく分解出来ます。和食中心の食生活を心がけてみましょう。

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ステロイドの強度 どれを使ったらいい?

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ステロイドは強度によって、ベリーストロングからウィークまで、5段階に分かれています。このうち、最も強いストロンゲスト、次に強いベリーストロングに分類されるものは、市販では販売されていません。子どもは大人に比べて皮膚が薄く、薬の吸収もよいため、強度は大人よりワンランク弱めにします。また、体の部位によっても吸収率が違います。顔や外陰部は吸収率が高く、ランクを下げて使います。強度の判断に迷い、弱いものを選んだ場合、効かないこともあります。お店の薬剤師に相談してみてもいいですね。

 

その他、虫刺されについて症状や対処法を以下に詳しくまとめていますので、ぜひご覧ください。

→【虫刺されの種類別・症状別の対処法一覧とよく効く市販薬

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