妊娠成功率を上げる!凍結胚盤胞移植後の判定日までの過ごし方
晩婚化が進み不妊症で悩む方が多いですがここ数年で不妊治療の技術が進み、色々な治療の選択肢が増えています。その中でも新しい技術といえる治療法が「凍結胚盤胞移植」と言えるでしょう。ここでは凍結胚盤胞移植について、スケジュールや判定日、妊娠の成功率、症状などを解説していきます。
凍結胚盤胞移植とは?
不妊治療の経験がない方や始まったばかりの方にとっては、難しいかもしれません。不妊治療の段階を踏んでステップアップしていくと、体外受精や顕微授精を行います。これらは女性の体内から取り出した卵子を精子と受精させ受精卵にし、培養して胚盤胞にしてから子宮内に戻す方法です。
同じ周期で全てを行う方法を新鮮胚移植と言いますが、凍結胚盤胞の場合は受精卵を培養して胚盤胞を1度の凍結してからタイミングを取り解凍したを子宮に戻すのです。なお、新鮮胚移植の妊娠成功率が15%であるのに対し、凍結胚盤胞移植の妊娠成功率は35%と高くなります。
凍結胚盤胞移植のスケジュールとは?
①女性の体内から採卵を行い、次の周期またはそれ以降の周期で子宮内に戻す移植日を決めます。受精卵を培養して胚盤胞とし高速冷凍させます。
②移植の数日前に超音波検査や血液検査を行い、子宮内が妊娠環境が整った状態であるかを調べた上で移植の日を迎えます。そのタイミングに合わせて凍結した胚を解凍させるのです。
③胚のグレードによっても多少異なりますが、移植してから3~5日後に着床します。さらにそこから10日前後に妊娠成立したかどうかを確認できます。病院での判定日は移植してから2週間後としている場合が多いようです。
着床したら症状はある?
少しでも早く妊娠したかどうか知りたくてソワソワしてしまうことでしょう。判定日まで待てなくて、移植後着床したらどんな症状があるのか知りたいものです。
妊娠の早い段階で出る症状を超妊娠初期症状と言いますが、微熱や怠さ、眠気、下腹部の違和感や痛み、腰痛、吐き気、胸の張り、おりものの変化などが見られます。
ただしこれらの症状は生理前の症状と似ていますし、妊娠していてもまったく症状が現れない方もいます。かなり個人差がある部分なので、症状で判断せずに参考程度にとどめておきましょう。
移植後の過ごし方とは?
凍結胚盤胞移植をしてから祈るような思いで、判定日を待っていることでしょう。その期間をどのように過ごせばいいのでしょうか。移植後の2週間の過ごし方や注意点などを挙げていきます。
【移植後の過ごし方】
●軽い運動を行う
胚盤胞移植をした当日は安静にしておく必要がありますが、それ以降は通常の日常生活に戻って構いません。急に激しく運動することは控えた方がいいですが、軽い有酸素運動やストレッチなど適度な運動は血行を良くするのでオススメです。
●ストレスはためない
ストレスをためることは何に対しても良いことはないでしょう。ストレスは血行を悪くしたり妊娠しやすい環境を作ることができません。なるべくリラックスできる環境作りをしましょう。
【移植後の注意点】
移植後に禁止事項はありませんが、避けた方がよいことはあります。下記に注意点を挙げていきます。
- 冷たいものを取りすぎたり、薄着をして体を冷やさないようにしましょう。
- 移植後2、3日間は夫婦生活を控えましょう。
- 飲酒や喫煙は控えましょう。
- 移植当日はお風呂や水泳は控えましょう。
- 自転車に長時間運転することは控えましょう。
移植後これをやったら妊娠確率が上がったりというデータは残念ながらないのが実情ですが、妊娠しやすい体を作っておくのは大切です。ぜひ参考にしましょう。