夏バテの症状別にセルフチェックできる一覧と有効な対処法
夏バテすると、食欲が落ちて食べられるものが減ってしまったり、何もやる気が起きなくなったりして、長い夏がつらいものになってしまいます。夏バテの症状も様々あります。どんな症状が、どれほど危険な状態なのでしょうか。また、どういう対処が適切なのでしょうか。
夏バテの原因と症状
夏バテの原因には、自律神経が上手く機能していない、胃腸が弱って消化できない、水分が不足している、という3つがあります。原因別に現れる症状を見ていきましょう。
自律神経が上手く機能していないときの症状
- めまい
- 疲れが取れにくい
- 眠りが浅い
- 頭痛がする
- 食欲が落ちる
これらの症状があるときは、夏バテ進行中です!早めに対処して、これ以上の悪化を防ぎましょう。
これらの症状は自律神経の機能に原因があります。冷房の効いた屋内から、暑い外に出たときにめまいを感じませんか?自律神経は汗腺に働きかけて、汗を出したり、止めたりする役目を果たしていますが、働き過ぎるとバランスを崩してしまいます。すると、体は変調をきたしてしまいます。
- 夏の間、常にエアコンをつけている。
- 設定温度は26℃以下
- 冷房の効いた屋内から、暑い外へ、またその反対への出入りが何度もある
- 湯船に入らずシャワーですませる
- 寝苦しくて睡眠不足だ
- 運動をしていない
こうしたことが生活の中で見受けられますか?
自律神経を上手く機能させるためには、冷房を効かせる場合は、外気との温度差が5℃以内になるようにします。また、外出する際には、冷房がよく効いたところに入ることもあります。羽織れるものを持参するようにしましょう。
また、お風呂にしっかり浸かって体を温めると、自律神経のバランスがとりやすくなります。ぬるめのお湯に時間をかけて浸かります。朝の涼しい時間に運動をするのも自律神経のバランスを戻すのにおすすめです。
胃腸が弱っているときの症状
- 食欲がなくなる
- 吐き気がある
- 下痢をしている
これらの症状があると、夏バテは胃腸にも及んでいて、危険度は増しています。暑さで食欲がないからと、冷たい飲み物やのど越しのよいものばかり食べていると、胃腸が冷えて、消化機能が衰えてしまいます。そのため、体に必要な栄養素が吸収しにくくなり、夏バテしやすい体になってしまいます。
消化が上手く出来ていないのにスタミナのあるものを食べると、吐き気がしたり、下痢をしたりします。焼き肉やうなぎなど、こってりしたものは、夏バテ気味のときには控えましょう。
夏バテで下痢をしたときは、軟便かもっとゆるいゲル状の便のことが多く、水状の便までになることはあまりありません。下痢は、夏風邪でも起きるので、その場合はウィルスに感染していることになります。下痢止めは飲まないで、ウィルスを完全に排出することが大切です。
- 野菜や果物はあまり食べない
- 暑いときは火を使わない料理が多い
- ジュースやビールなど冷たいものを飲み、アイスクリームをよく食べる
- あっさりしたそうめん、うどんをよく食べる
このような食生活を送っていると、栄養素が偏り、胃腸が冷えて消化不良をおこしやすくなります。あっさりしたものが食べたいときはアイスクリームではなく、果物やヨーグルトにしてみる、水分は常温のものを飲むなどします。料理をするときは保冷剤を首に巻いて、夏野菜を使った献立にしましょう。
水分不足による症状
- 血圧の低下
- めまい
- 肌が極度に乾燥する
- 吐き気をもよおす
とても危険な状態です! 胃腸が弱ると吐き気がある、と先に述べましたが、水分不足でも吐き気があります。この場合は熱中症になっている可能性もあります。汗をかくと、水分とミネラルが失われます。ミネラルの中でも特にナトリウムが排出されるので、塩分が含まれたイオン飲料水を摂るようにします。
スポーツドリンクでもよいですが、一番効き目があるのは経口補水液です。電解質の濃度が高く、糖分が低いためです。
- 汗をかくのが嫌だからと水分をあまりとっていない
このような習慣は、水分不足に陥って危険です。冷たい飲み物の摂り過ぎはよくありませんが、常温の水分を適度にとることはとても大切です。夏バテしている体は熱中症にもなりやすいので、水分はかならずこまめにとるようにしましょう。