秋のあせもは冷やすと治る?かゆみや痛い場合の治療法
あせもは「夏」に出来るものという認識がありますが、実はあせもは一年中通して出来る可能性があるのです。「秋」のあせもについて気をつけたいこと、意外と知られていないあせもの種類、あせもが出来たときのかゆみ、痛みの抑え方と治療法についてまとめました。
この記事の見出し
秋の「あせも」
あせもとは、たくさん汗をかいたあとに汗や汚れなどによって「汗管(かんかん)」と呼ばれる汗の通り道が詰まって起こる炎症のことをいいます。秋とはいっても、まだ夏のような暑さになることもあり気温が一定でないので、あせもには気をつけなければいけません。
子どものあせも
子どもは大人と違い一年中代謝がよいので、特に季節を問わずに汗をかいたときは「あせも」に気をつけてあげるとよいでしょう。乳幼児も大人と同じ数の汗腺を持っていますが、新陳代謝が良いために汗をかく量は大人よりかなり多いです。汗をかいたら体を拭いてあげたり、あせもが出来やすいところを水で流すなどの対処法を知っておくとよいでしょう。
大人のあせも
秋は、夏の紫外線ダメージで肌の角質が厚くなっています。肌のターンオーバーも上手くいっていない場合もあり、汚れもたまりやすくなります。そんなときに汗をかいたら、汚れや角質で汗管が詰まってしまうのは一目瞭然です。大人は肌が疲れているときほど、あせもが出やすいのです。汗をかいたらシャワーを浴びるという意識を持つことで、あせもが出来にくくなります。
あせもの種類
私たちが通常あせもと呼んでいるものは、専門用語で「汗疹(かんしん)」と呼ばれます。汗疹は、3種類に分類され、見た目や症状も違います。
水晶様汗疹
皮膚の角質層に出来る炎症で「白いあせも」とも呼ばれます。かゆみなどの症状は特にありません。白っぽい小さな水ぶくれがたくさん出来るのが特徴です。汗に気をつけて乾燥するようにしていれば、自然と数日で治ります。
紅色汗疹
「赤いあせも」とも呼ばれる紅色汗疹ですが、一般的にあせもと言われるとこの紅色汗疹のことをさします。体の皮膚の薄いところや柔らかいところ、あかちゃんの首など皮膚が密着しているところに出来やすいです。
紅色汗疹は、皮膚の内側の表皮に出来るあせもです。汗管が詰まって汗が体内から出ることが出来なくなり、汗管が表皮の中で破けて炎症が起きます。ぷつぷつした赤みのある発疹が特徴でかゆみを伴います。
かきむしって水泡を壊し、他の場所をかくことで「とびひ」します。出来るだけかかないように気をつける必要があります。
深在性汗疹
深在性汗疹は、皮膚のさらに深い真皮に出来ます。汗管が何らかの原因により、完全にふさがってしまい汗が体内から出られない状態になります。真皮内に汗がとどまり、乾燥していくようになります。かゆみはほとんど伴いませんが、平たい少し赤い発疹が広い範囲に出るのが特徴です。
熱帯地方や特殊な仕事によって高温多湿の状況に長時間いるということで起こりやすくなります。
あせものより
あせものよりとは、あせもを掻きむしったことにより起こる2次被害のことをいいます。汗腺膿瘍とも呼ばれ、掻きむしったところから、黄色ブドウ球菌が入り小豆大の大きさに赤くはれます。
あせものよりになった場合、抗生物質や塗り薬などで治療をする必要があります。もし感染してしまったら、早めの受診をしましょう。
あせものかゆみや痛み
掻いてはいけないとわかっていても、掻いてしまうことがあります。特に寝ているときは無意識に掻きむしることがあるので、注意が必要です。
かゆみの対処法
一般的なあせもの「紅色汗疹」は、かゆみを伴います。あせもを早く治療する方法として「あせもを掻かないようにすること」は鉄則です。
ただどうしてもかゆみを我慢できないときは、冷やすとかゆみが楽になります。冷やすことで、体温が上がって汗をかくのを予防でき、かゆみの原因物質といわれる「ヒスタミン」の分泌を抑えてくれます。
一刻も早くかゆみを抑えたいと思いますが、氷を直接肌にあてて冷やすなどということはせずに保冷剤などをタオルやガーゼで包んで患部に当てたり、氷水で絞ったタオルなどを当てるようにしましょう。一時的ですが、冷やすとかゆさを感じにくくなります。また、抗ヒスタミンが配合された市販の塗り薬を塗るのも効果的です。
痛みの対処法
痛みを伴うあせもは、多くの場合化膿したり腫れていることが考えられます。また、衣類のゴムなどの部分にあせもが出来ると薬を塗っても擦れるので痛みを感じるようになります。
化膿していると考えられる痛みの場合は、たかがあせもと思わずに医療機関を受診しましょう。
衣類があたって痛みを伴っている場合は、直接あたらないように薬を塗ったガーゼを貼るか、ゆったりとした服を着るようにして患部に服があたらないようにしましょう。
あせもの治療法
あせもは、とても身近でドラッグストアなどでも市販薬がたくさん販売されています。どの薬にしようか迷ったときは、薬剤師さんに相談してみましょう。また、汗をかいたらタオルやハンカチでふき取ることやシャワーを浴びて患部から汗を流し清潔にすることも忘れないようにしましょう。
あせものよりや深在性汗疹が考えられる場合は、早めに医療機関を受診することをオススメします。
いかがでしたか。夏だけではなく、秋にもあせもは出来ます。
特に小さい子どもは一年中を通してあせもの可能性があることを忘れないでいましょう。秋のあせもは、夏に比べて酷くなりにくいと考えられるので、冷やすなどして掻きむしることのない様に気をつけたいです。
たかがあせも、されどあせもです。自己治療する場合は、掻きむしって炎症が広がらないように注意して治療をしてください。治療の途中で繰り返すことのないように清潔にすることも心がけたいです。