日本脳炎予防接種の副作用?熱が出たときの対処と影響
日本脳炎とは日本脳炎ウイルスによって脳が炎症を起こす感染症で、ウイルスをもった蚊を媒介して人に感染します。
ウイルスに感染したとしても必ず日本脳炎を発症するわけではありません。
100~1000人に1人発症するかしないかという発症数自体はそれほど多くはありません。
そもそも日本では日本脳炎の予防接種が広く普及しているため、感染者が極めて少なく、病気そのものについてご存じない方もいるかもしれません。
予防接種の気になる副作用などについてお話しします。
日本脳炎の予防接種時期とそれによる副作用
日本脳炎は、日本脳炎ワクチンで予防します。
第一期は生後6か月から接種できますが、多くの自治体では3歳からの接種となっています。
接種時期を選ぶ際は、かかりつけの小児科医に相談したり、お住まいの自治体に確認した上で臨むようにしてください。
第二期は9歳~12歳に1回接種します。
日本脳炎ワクチン接種により認められる副作用は、注射部位が赤くなったり、腫れたり、痛みが出たりすることが挙げられます。
発熱や不機嫌などの全身の副作用もあります。
初回より、1期追加の時の方が発熱はよく見られるようですから、1回目になにも無くても2回目に副作用が起こることもあります。
程度は低く、軽いものですので心配ありません。
発熱した場合には解熱剤の座薬を使用して構いません。
接種後2日以内の発熱が多く、高熱が出ますが熱は1日で下がる場合がほとんどです。
診察では熱が2日以上続く場合、けいれんや神経症状、その他の症状が出てきたら再受診を。
副作用が出たときの対応は?
接種した場所が赤く腫れるのは、病原体に対抗するための抗体が作られている現象で起こります。
接種直後には、かゆくなったりすることがありますが、決して掻いたり、擦ったり、押さえつけたりしないようにしてください。
けいれん、顔色が悪いといった症状が出る場合は病院を受診しましょう。
接種場所が赤くはれたり、かゆみを伴う場合は、直接冷やすことで症状を緩和することができます。
あまりにも腫れがひどく、肘を超えるなど症状が重い場合には注意が必要ですので、医師に相談しましょう。
発熱が伴ったとしても、通常の場合長くは続かず1~3日程度で下がります。
発熱の場合は身体を冷やし、水分をよく取らせるようにして脱水症状に気をつけましょう。
また熱があっても元気なら問題はないですが、高熱だったり、ぐったりしたりいつもと様子が違う場合は医療機関に問い合わせてください。
接種後30分は医師とすぐに連絡をとれるようにするか、院内で様子をみましょう。
予防接種後の発熱は全部副作用?
日本脳炎のワクチンによる副作用は、一般的には接種個所の腫れや赤み、痒みがあります。そしてよく出る副作用に発熱があります。
鼻水や、咳も出ることがあることから、風邪と区別がつきづらいです。
通常は接種後2~3日でおさまります。
よく、高熱がでて熱性けいれんになってしまい、急いで病院にいくと風邪による発熱とそのため熱性けいれん、と診断されたりします。
医師でも副作用なのか風邪なのかの判断が迷うようです。
一回目で熱がでると次の2回目を足踏みしてしまいますよね。
副作用ならもし熱が出てもすぐ下がりますし、2回目のワクチンの量を減らしてくれる医師もいるようです。
なんにせよ、予防接種の後は様子を注意深く見守ってください。
さらに、体調がいまいち万全ではない場合は避けた方がいいでしょう。
もし、はっきりした返答が得られず不安の場合は他の小児科のお話しを聞いてもいいかと思います。
副作用だと熱は長く続かないので、お子様がつらそうにしていないなら、水分をよく取って安静にしてご自宅でゆっくり過ごさせてあげるほうがいいかもしれません。
予防接種は完全に万能ということはありません。
ワクチンを直接体に入れるという性質上、副作用が伴う場合がありますので、医師の説明をきちんと受け、そのリスクをしっかりと把握した上で、予防接種を受けるのが大切です。