口内炎に塩を塗ると悪化する理由と、正しい塩の使い方と効果
気付いたら口内炎ができていて気になってどうにかしたい…という経験があるのではないでしょうか。そんな時に昔から言われているのが「口内炎には塩を塗る」。塩を直接口内炎に塗ったり、塩うがいを試した方もいるかもしれません。ですが良くなったという人と、逆に悪化したという人に分かれるようです。実際の効果はどうなのでしょうか?
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口内炎の治し方で塩は効果があるの?
昔から「口内炎は塩を塗れば治る」と言われてきましたが、一体どのような根拠があって言われていたのでしょうか?それには口内炎のできる原因の1つが関係しています。細菌が粘膜に感染することで炎症を起こしたものが口内炎です。塩には殺菌作用があるので細菌の繁殖を抑えるということから、口内炎に効果が見られるのではないか?と考えられています。
実際には塩を塗ったら口内炎が早く治ったという感想がある一方、まったく効果が見られなかった、又は悪化してしまったというような感想が見られることから全ての口内炎に効果が見られるとはならないようです。専門家の見解でも「明確な根拠はなく、あくまで民間療法の範囲内である」という意見が多く見られます。
効果が見られた、見られなかったの違いがあるのはなぜ?
口内炎ができる原因として細菌だけとは限らないからだと考えられます。ストレスや疲労、ビタミン不足など様々な原因があるので、単純に塩を塗っておけば治るとはならないのです。塩の効果に個人差が見られるのは、口内炎ができた原因が深く関わっていると言えるでしょう。
口内炎に塩を塗ったら悪化してしまった原因は?
口内炎に塩を塗ったら、効果が見られなかったどころか、悪化してしまったというような声も聞かれます。
- 出血してしまった。
- 痛みが増した。
- 口内炎が増えてしまった。
悪化した人にはこのような声が多いようですが、なぜ塩を塗ることで悪化するケースもあるのでしょうか?それには2つの原因が考えられます。
塩の刺激が強すぎる
塩を口内炎に直接塗るという方法は荒療治とも言われるくらい、激痛を伴う程の強い刺激があります。一般的に塩を使って口内炎を治すのは、塩うがいが基本だと言われています。出血があるというのも、塩の粒子が口内炎やその周辺の粘膜を傷付けてしまっている可能性があります。それだけに塩を口内炎に直接塗るというのは、刺激が強すぎるのでしょう。
口内炎ができる原因の違い
口内炎ができる時は細菌やストレス、疲労、栄養不足、消化器疾患、免疫力低下、口腔内の不潔、ホルモン分泌、他にも多くの原因が考えられます。ですから塩が効かない口内炎の場合もあり、いくら塩を塗っても口内炎が増えるばかりで悪化してしまったと感じるのです。
口内炎には塩うがいの方が効果的?
口内炎に塩を直接塗るのは刺激が強すぎるので、基本的には塩うがいの方が刺激が弱く効果的であるとも言われています。それには根拠と思われることがあります。塩うがいも口内炎を治す民間療法の範囲内だと言われていますが、アメリカの医学研究で風邪の予防に効果的であると科学的に証明されているようです。
研究の結果、「食塩水は喉の炎症部分から余分な水分を取り、喉の痛みを和らげる効果が見られる。またうがいにはアレルゲンやウィルス、細菌類を喉から排除できる効果がある。」ということが分かりました。以上の結果は風邪の予防ではありますが、細菌の増殖を抑えていると考えると、口内炎が細菌が原因でできている場合には効果が見られることも理解できるのではないでしょうか。
ただし塩うがいの濃度が濃いと、直接塗るのと同様刺激が強すぎることもあります。塩うがいする場合の適度な濃度はこうです。
約0.9%の食塩水(水100ml、塩ひとつまみ程度の0.9g)
これ以上の濃度にしてしまうと、痛みを感じたり口内炎が悪化してしまうことも考えられます。もし口内炎に塩を使うのであれば、塩うがいの方がオススメです。あくまで民間療法ですので、自己責任で行いましょう。
口内炎については以下で詳しく説明しています。ぜひ確認してみてください。