大人になっても癇癪持ちになる原因と子どものころから出来る対策
怒りを爆発させてしまう。コントロールすることが出来ない。大人になっても癇癪持ちのままでは、周りの人から距離を取られてしまい、心安らいだ暮らしが送れません。子どもの癇癪は、まだ言葉が十分使えなかったり、感情のコントロールが出来ないことで起きます。親が関われる間に、癇癪でなく、言葉や違う方法で、自己主張できるようにしてあげたいものです。
癇癪が起きる経緯
癇癪を起こす原因、「嫌だ」という感情がどのようにして癇癪になっていくのか、ご紹介します。
癇癪を起こす原因
癇癪は、2歳ごろから4歳ごろがピークです。ちょうど、離乳食が始まるころから、「イヤ」という反応に、悩まされるママが多いのではないでしょうか。癇癪の原因としては、次のようなものが考えられます。
- 自我の芽生え
子供が、自分の思い描いた通りにならないと、泣いたりひっくり返ったり、物を投げたりします。 - 下の子の誕生
下に妹や弟が出来、お母さんが忙しくなると、構ってほしくて癇癪を起しがちになります。 - 環境の変化
幼稚園の入園の時期などに重なります。幼稚園で活動して疲れて帰ってくると、癇癪を起しやすくなります。 - 疲れや空腹
友達が家に遊びに来ている間は、楽しく過ごしていたのに、帰ったとたん、気が緩んで疲れが出て癇癪を起こすことなどがあります。眠い時、お腹がすいている時にも、不機嫌になって癇癪を起しやすいです。
癇癪が起きるメカニズム
子どもも、成長するに従い、記憶が発達してきて、周りの人がやっていたことを覚えて自分でもやってみようとします。
しかし、まだそれが出来ないことだったり、大人から見て認められないことで咎められたりすると、やりたい気持ちと現実の間で怒り、癇癪を起します。まだ、言葉で伝えるよりも、態度で示す時期なので、暴れたり、物を投げたり、転げまわったりします。
色々なことをやってもらうだけの時期から、自分でやろうとし始める時期に入った証でもあります。
癇癪への対処法
一日に何度も癇癪を起している日々は、ママもへとへとになってしまいます。ただ、ここで、子どもの手助けをどのタイミングでどれだけするか、絶対に許せないことは何か、親もさじ加減を測ったり、方針を子供にはっきり示す、親として成長のきっかけにもなります。
具体例を挙げてみました。
具体的な対処法
- 観察する
子供が何に対して怒っているのか、様子を見ます。 - ②周囲に迷惑をかけないようにする
公衆の場であれば、周囲の人に迷惑が掛からないところまで抱きかかえて行きます。子供の泣き声が嫌だという人もいます。 - ③手助けする
何かをやろうとしていても、まだ出来ないで困っている場合は、大人の手助けも必要です。同じことをしようとして、また癇癪になりそうな時は、そばについてあげて、場合によっては、手助けをしてあげます。だんだん出来るようになると、それが得意なことに変わることもあります。
また、「出来なかったらここはお母さんがやるから、声をかけてね」と言っておくと、家事をやっている時に子供が困ったことで声をかけやすいです。困ったら、助けてくれるという信頼関係も大切です。また、全てを親がやってしまったり、出来ないことだから隠してしまう、なかったことにしてしまうのも、成長するきっかけを摘んでしまうことになりかねません。 - ④落ち着いたらスキンシップ
いつまでも続きそうな癇癪も、声が止むときがあります。少し落ち着いて来たら、目を見てにっこり微笑んであげましょう。抱っこや手をつないでスキンシップをしっかりととってあげます。
大人になって癇癪持ちにならないために
お店で「あれ買って」とせがまれ、癇癪を起してほしくないがために、買ったりしていると、何か要求があれば癇癪を起こせばよいのだ、という回路が出来てしまいます。子どもの癇癪に振り回されないようにしましょう。
また、親が怒りをぶちまける姿を見せてばかりでは、子どもも真似します。癇癪を起す子供を前に、イライラもするし、時には声を荒げることもあるでしょう。一日の中で一回でも、お散歩をしたり、遊んだりする中で、子どもと心通い合わせる時間を持つようにすると、子どもがいてよかった、子どもがかわいい、という気持ちも戻ってくるのではないでしょうか。
学童期に入ると、やらなければならないことと遊びたいという気持ちの葛藤や、友達との関係のストレスで、家で癇癪を起すこともあります。そんな時に、しっかり子供の声を聞きだせる親であるために、幼児期の癇癪に正面から向き合う姿勢が大切ではないでしょうか。