インフルエンザワクチンは卵アレルギーでも予防接種可能なたったひとつの理由
卵アレルギーがあるとインフルエンザワクチンの接種は難しいとよく言われます。どうして接種が難しいと言われるのか、本当に接種できないのかを紐解きます。また、赤ちゃんが予防接種を受ける場合、また国が勧める予防接種対象者のガイドラインなども詳しく書いていきます。
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インフルエンザワクチンの予防接種
毎年12月~翌年3月頃まで猛威を振るうインフルエンザですが、インフルエンザ予防もさることながら、もしかかっても重症にならないようにしたいと言うのが本音でしょう。そんなときは、インフルエンザワクチンの予防接種で抗体を作っておくというのも一つの方法です。
インフルエンザワクチンを注射すると、ワクチンと体が戦って抗体を作ります。抗体を持っていることで、次に同じウィルスが入ってきたときに免疫が出来ているので排除できるというのが、インフルエンザ予防接種の考え方です。
ワクチンを注射しても全くインフルエンザにならないないわけではない
インフルエンザの予防接種をしたのに、インフルエンザになってしまったと言う話をよく聞きます。ワクチンを接種して抗体ができたとはいえ、100%かからないわけではないのです。
2016年からインフルエンザワクチンは4価ワクチンとなりました。(インフルエンザA型2種、B型2種)特にインフルエンザA型は変身することで知られており、2009年のブタインフルエンザからの新型インフルエンザが例にあげられます。
インフルエンザワクチンは、重症にならないためにするという程度の認識がよいでしょう。またワクチンを接種したからといって、予防を怠らないようにしましょう。
卵アレルギーとの関係
卵アレルギーがあるとインフルエンザの予防接種が出来ないときいたことはないでしょうか。それは、インフルエンザワクチン製造過程で、微量の鶏卵の成分が含まれるからです。ただ、卵アレルギーを持っている人全てが接種できないわけではありません。
卵アレルギーがある人は、皮膚の薄い部分などでパッチテストを行ってから予防接種する必要があります。もし自分や子どもが卵アレルギーがある場合は、事前に申し出るのが安全です。
心配なのは、卵アレルギーによるアナフィラキシーショック
アナフィラキシーショックは、アレルギーの成分により呼吸困難やめまい、意識喪失などの全身症状が出ることをいいます。最悪の事態になることもあり、予防接種後は注意深く経過観察していく必要があります。
アナフィラキシーショックは、極めて稀
アナフィラキシーショックが起こる可能性は、極めて稀と言われていますが、絶対に起こらないわけではありません。医師とよく相談して、予防接種の副反応も確認のうえ、同意書にサインが必要になります。少しでも不安なまま予防接種を受けることがないようにしましょう。
赤ちゃんのインフルエンザ予防接種
赤ちゃんも生後6ヶ月を過ぎるとインフルエンザワクチンを予防接種できるようになります。ただし、インフルエンザワクチンの予防接種は任意なので、大人同様、全額自己負担になってしまいます。
6ヶ月~13歳までは、2回接種が勧められています。これは、ブースト効果でより効果を高めることが出来るからといわれています。
ワクチンを接種することで、完全に感染しないとはいえませんが、インフルエンザ予防や、発症後の重症化を予防することには効果があると言われています。
インフルエンザ予防接種対象者と副反応
ガイドラインで定められたインフルエンザ予防接種対象者は、65歳以上の方、または60歳以上65歳未満の方で心臓や腎臓、呼吸器に重い病気がある方です。それ以外の予防接種希望は、任意接種となり自己負担となります。
インフルエンザは、飛沫感染します。流行の時期になったらマスクなどで予防をしたり、流行前に予防接種を受けるなどして備えたいものです。予防接種には必ず、副反応が伴います。注射のあとが赤くなって腫れあがったり、痛み、かゆみを伴うこともあります。
通常は2~3日で収まるのですが、収まらない場合は医療機関を受診しましょう。
予防接種を受ける前に
予防接種を受けるためには、多くの場合予約が必要になります。接種希望者が多い場合、ワクチンが不足することも考えられますので、事前に確認をしておくと安心です。また、37.5℃以上の発熱があったりすると接種できない可能性があります。接種予定日までに体調を整えましょう。体調が悪い場合は、連絡をし見合わせることも必要です。
その他、アレルギーや持病などで心配事があるときは医師とよく相談をして接種するようにしましょう。卵アレルギーでも全く摂取できないと言うわけではないようです。
予防接種は、毎年10月頃から受けることが出来ます。抗体は、出来るまでに2週間、個人差はありますが効果は3~5ヶ月続くといわれています。猛威が予想される12月~3月までには、抗体を持っていたいものです。