ハンチントン病とは遺伝が原因?舞踏病の症状と検査や治療方法

ハンチントン病とは、難病指定されている遺伝子が原因の病気です。35歳以上で発病する人が多く突然不自由を余儀なくされます。聞きなれない病気かもしれませんが、遺伝によって発病するのでその遺伝子を受け継いでいれば誰もがなり得る病気なのです。様々な症状があるのでまとめてみました。

 

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ハンチントン病とは?

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ハンチントン病の性質

常染色体優性遺伝といって、両親どちらかと同じ病気に50%の確率でなる可能性があり、脳の尾状核という所と線条体という所の形や性質が変化して色々な症状が出てしまう病気です。

舞踏運動と呼ばれる動きと認知症が特徴で、30歳~35歳くらいで発病する人が多いです。その動きがまるで舞踏を踊っているように見えるので、舞踏病ともいわれています。

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ハンチントン病の症状

不随運動

自分の意志とは関係なく手や足が動いてしまう病気で、少しずつ進行していきます。だんだん顔や首にもそれが現れてきます。顔をしかめたりする動作が早く起こり落ち着きがなく見えます。安静にしている時より、動き出そうとしたり何かをしようとした時にそれらの動作が強くなります。

パーキンソニズム

若い内に発病した人は不随運動より、パーキンソン病の様な症状が出てきます。体の動きが制限されたり、遅くなったりします。これがパーキンソン病の筋固縮と言われる症状です。

目の運動障害・・・眼球の動きに変化が出る事もあります。人間は自然と見ようとする物に向かって素早く眼球を動かしています。しかしこの当たり前の動きが不随運動の1部として何も見ようとしなくても素早く眼球が動いてしまうのです。

嚥下障害

食べ物を飲み込むのに無意識にしている嚥下運動が上手く行かず、器官に食べ物が入ってしまい誤嚥をしたりします。この時に、大切な舌や喉の動きですが、ここの筋肉にも不随運動があったりするので誤嚥を起こす事もあります。誤嚥は喉に詰まらせるので、肺炎を起こしたり、死に至る場合もあります。

性格・精神状態の変化

脳が変化していくと性格や精神状態も変化してしまいます。初期段階では目立たないけれど、感情のコントロールが難しくなったりします。この症状は20歳以下で発病した人に多く見られます。普段の生活、身の回りの事に感心がなくなり、怒ったかと思えば急に落ち込むなどさらに進むとうつ病になって自殺する場合もあります。

認知症

ハンチントン病が進行して認知症になる事も多いです。ハンチントン病で知的障害が起こり、徘徊も見られるようになります。そのまま進行すると認知症が重症化し、寝たきりになったり眼球はうごいても体は動かない、言葉も出ないという状況になることもあります。

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ハンチントン病の検査方法

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頭のCTやMRI

ハンチントン病は能の病気なのでCTやMRIで脳の画像検査が一般的です。病気が進むと脳の萎縮も増します。このハンチントン病ならではの脳の変化を調べ、他の精神疾患ではない、と裏付けるためです。

遺伝子検査

元々遺伝子による病気なので、病名を確定するためには遺伝子検査が重要です。ハンチントン病のほとんどの人が異常の原因となる遺伝子を受け継いでいます。

ハンチントン病の治療法

薬による治療法

この病気を治せる薬は今存在しません。体の様々な所に現れる不随運動や神経面での対処療法となります。鎮静薬や、精神病の薬などで出ている症状を抑えコントロールするのです。ちなみに難病指定されているので治療費は助成されます。

リハビリによる維持

色々な症状により体を動かせなくなる事が多いので、リハビリで運動機能を回復させたり精神面でも改善を目的とします。ただ、他の病気の体の麻痺などとは違うので、劇的によくなるという期待はできないと言われます。

発病後の管理や周りの支え

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体力の消耗を防ぐ

意思に関係なく体が動いてしまうので体力はかなり消耗します。その為になるべく休める時はゆっくり休ませましょう。この病気の特徴である不随運動は動こうとした時や緊張や驚きで現れやすいので、休んでいる間は大きな音をたてたり刺激を与えずにゆっくり休ませてあげる事が大切です。

誤嚥を防ぐ

舌や喉の不随運動が原因で誤嚥があるので、ハンチントン病で窒息死になる事もあります。食事の与え方を工夫したり、食事中は目を離さない様に注意したりしなければなりません。

感染症の予防

ハンチントン病になり感染症で亡くなる方もいます。精神面での症状や認知症になるとトイレが上手くできなかったり、トイレや入浴に興味がなくなったりします。すると衛生面で心配になり感染症にかかりやすくなるのです。常に清潔にして感染症を予防しなくてはなりません。

ハンチントン病患者の為に

少しずつ進行して、だんだんと様々な機能が低下していき、周りの支えが大きな意味を持つようになります。患者さんがどれだけ安全に気持ちよく過ごせるか、介助する方の課題となるかもしれません。正しく理解し、よりよい環境を作ってあげたいものです。

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