救急車を呼ぶべきポイントは?熱性けいれんの原因と恐るべき後遺症

子供が突然ガクガク震え出し、手足が硬直し、白目をむいている…。そんな尋常じゃない姿を見たら、「子供が死んでしまう!」とパニックに陥るのは無理もありません。発熱後すぐに起こるけいれんは「熱性けいれん」と呼ばれ、乳幼児でよく見られる症状です。

いざというときに焦らないように、熱性けいれんの原因や対処法、後遺症についてもご紹介しましょう。

 

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熱性けいれんって?原因は?

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熱性けいれんとは38度以上の発熱後に起こるけいれんのことを言います。風邪やインフルエンザで急に熱が上がり始めた時に起こることが多いようです。乳幼児で起こりやすいのはまだ脳が未熟であるためで、高熱による体の異常に脳が対応できないことによるものと考えられます。

しかし現代の医学をもってしても、けいれんが起こるハッキリとした原因は解明されていません。熱性けいれんは家族歴がある場合に発症率が高く、身内にいる場合は頭の片隅に置いておきましょう。

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熱性けいれんの対処法とは?

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子供がけいれんを起こしていたら、まずは深呼吸して落ち着いてください。まずしなければならないことは、時計を手元に持ってきて時間を計ること。「けいれんを起こしている時間」と「けいれんが止まってから意識が戻るまでの時間」この2つです。また時間を計りながら次にやるべき対処法を以下に挙げていきます。

  • 衣服を緩める
  • 吐いた時に窒息しないよう顔を横向きにする
  • 気道を確保するために顎を上げる

けいれんは数分で治まるのが通常ですから、焦らず落ち着いて見守ってあげましょう。

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熱性けいれんの時の注意点とは?

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子供が熱性けいれんを起こしている時は注意しなければならない点があります。けいれんを起こしているのを見ると、焦って反応を求めようとしてしまうかもしれません。しかし激しく揺さぶったりと余計な刺激を与えてしまうと、かえって症状が悪化してしまうこともありえます。

また少し前までの日本では、けいれんを起こしている子供に舌を噛まないよう割りばしを加えさせていました。これをやってしまうと、かえって割りばしの破片が口の中を傷付けて危険です。けいれんを起こしても自分の舌を噛むことはありません。

単純型熱性けいれんと複雑型熱性けいれんの違いとは?救急車を呼んでもいいの?

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一般的な熱性けいれんは単純型熱性けいれんと言われ、神経に異常を来すことはありませんから、そこまで心配することではありません。5分程でけいれんが落ち着くので、救急車を呼ぶ必要はありません。しかし注意しなければならないのが、脳神経の異常が原因となる「複雑型熱性けいれん」です。以下に複雑型熱性けいれんの特徴について挙げていきます。

  • 15分以上けいれんが治まらない
  • 短時間のうちに複数回けいれんが起こる
  • けいれんが左右対称でない、または体の一部だけでけいれんが見られる
  • けいれんが治まっても意識が戻らない
  • けいれんが治まっても麻痺が見られる

以上のような症状が見られたら複雑型熱性けいれんを疑い、迷わず救急車を呼んでください。病院では診療ガイドラインに基づいて治療や検査が行われることになります。

熱性けいれんで後遺症は残る?

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殆どの場合単純型熱性けいれんでは後遺症の心配はいりません。しかし脳神経の異常が原因と考えられる複雑型熱性けいれんでは、何度も繰り返していると知能や運動面で後遺症が残る可能性があります。また今後熱が出ていないのに、突然の意識障害やけいれんを引き起こす無熱性の「てんかん」発症リスクも高まる懸念があります。

そのため複雑型熱性けいれんをできる限り繰り返さないための予防として、ダイアップ座薬が処方されます。ダイアップ座薬は熱が37.5度から38度以上に上がり始めたタイミングで挿入する、けいれん予防のための薬です。医師と相談した上で、経過観察しながら予防をしていきましょう。

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