自然治癒できない？肺炎にもなるクラミジアの症状と治療法や効果的な薬
クラミジア感染症は最も多い性病であると言われています。自覚症状が少なく妊娠してからの健診で初めて知ることも少なくありません。女性にとって不妊や流産の原因ともなるクラミジア感染症は、しっかりと治療することが大切です。ここではクラミジア感染症の症状や治療法、薬についてご紹介しましょう。
この記事の見出し
クラミジア感染症の原因や感染経路とは？
クラミジア性感染症はクラミジア･トラコマティスと呼ばれる細菌が原因で感染します。性交為によって人から人へ移る性感染症で、粘膜の接触や精液、膣分泌液を介して感染するものです。
1度の性交為で3～5割程度の確率で感染すると言われているほど感染力が非常に強いので、感染していた場合はパートナーも検査した方がいいでしょう。また軽いキスでは感染することはほぼないですが、ディープキスでは感染する可能性があります。
口からクラミジア菌が侵入して喉に感染すると咽頭クラミジアになります。そして感染した母親から赤ちゃんが産道を通る時にクラミジアに感染してしまうことがあり、クラミジア肺炎を引き起こしてしまう原因となります。
クラミジア感染症の症状とは？
【女性の場合】
- おりものの量や臭いが増える。
- 下腹部に違和感がある。
- 性交為時に痛みがある。
- 不正出血がある。
【男性の場合】
- 発熱がある。
- 排尿時に違和感や痛みを感じる。
- 尿道から膿や血液の混ざった精液が出る。
【男女共通】
喉に感染する咽頭クラミジアは発熱や喉の痛み、腫れを伴うことがある。
【新生児に起こるクラミジア肺炎】
目の充血や鼻水、咳が見られ、酷くなると呼吸困難に陥ることもあります。
潜伏期間は？その時期の感染はありえる？
クラミジア感染症の潜伏期間は1～3週間です。いつも同じパートナーとの接触ならば感染したタイミングが分かるかもしれませんが、風俗など不特定多数との接触がある場合は特定できないくらいです。
さらに潜伏期間のまったく症状が出ていない人との接触であっても、感染する可能性は高いのです。それは症状がまだ出ていない状態であっても、体の中にはクラミジアの病原体が存在するからです。
治療法や効果的な薬
クラミジア感染症の治療法は薬物療法を用いて行われます。早くに治療できればすぐに治る病気ですが、症状は分かりにくく気付かない人も多いのです。少しでも違和感があったら早くに受診して治療を受けることが大切です。
しかし病院に行く暇もないし恥ずかしいからと、市販薬で治らないだろうかと思う方もいるのではないでしょうか。残念ながらドラックストアなどでクラミジアが治療できる薬を手に入れることはできません。クラミジアの治療薬は抗生物質だからです。抗生物質は基本的に医師が処方するものです。
それでは医師が処方する薬はどのような種類があるのかご紹介しましょう。抗生物質の中でも比較的副作用が少ない｢マクロライド系｣の種類の薬が使われます。マクロライド系の種類はいくつかありますが、どれも成分や効能に違いはありません。
- アジー｢アジスロマイシン｣
- ジーマックス｢アジスロマイシン｣
- ジスロマック｢アジスロマイシン｣
- オカマイシン｢エリスロマイシン｣
- クラシッド｢クラシスロマイシン｣
これらのマクロライド系の抗生物質を医師の指示通りに服用し、治療をしていきます。
ここで重要なのが治ったと思って自己判断で薬を中止しないことです。途中で止めてしまうとせっかく弱まったクラミジアの細菌が息を吹き返してしまいます。また抗生物質を再開しても耐性菌となってしまい、まったく効かないということに。薬は最後まで飲みきりましょう。
