頭痛が止まらない原因は黄緑色の鼻水?臭いを発する鼻づまりを解消する対処法
緑色の鼻水は、黄色い鼻水より症状が進行していることの現れです。色が黄色や緑の鼻水は、体が細菌やウィルスと戦った証拠です。放置せず、病院で診察を受け、早く対処する必要があります。
緑色の鼻水の原因
緑色の鼻水の原因は、風邪、副鼻腔炎が考えられます。それぞれの原因について、詳しく見ていきます。
風邪の場合
風邪でウィルスや菌を外に出すために、外に出そうと粘膜から鼻水が出ます。また、白血球や菌がウィルスと戦い、その残骸が出ます。これが鼻水に混じり、色が付きますが、残骸が増えると膿になり、緑色になります。
副鼻腔炎の場合
炎症が、鼻の粘膜だけでなく、副鼻腔まで広がると副鼻腔炎になってしまいます。副鼻腔は、鼻腔からつながった四つの空洞でなっており、鼻と同じように粘膜で覆われ、綿毛が生えています。四つの空洞は、上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形洞があります。
この粘膜にまで菌やウィルスが入り込み、炎症を起こすと急性副鼻腔炎が起きます。これが慢性化すると、慢性副鼻腔炎になります。
副鼻腔炎の症状
副鼻腔炎になると、緑色の鼻水が出る以外にも、症状があります。頭痛、におい、痰などの症状別に詳しく見ていきます。
頭痛
副鼻腔炎の頭痛は、朝起きたときが一番痛みます。頭痛だけでなく、顔面にも痛みが走ります。上顎洞は頬や歯の辺り、篩骨洞は鼻の上で目の内側、前頭洞はおでこの辺りにあり、これらの周辺が痛みます。
蝶形骨洞は、頭痛や頭が重いという症状なので、よくある頭痛との区別がつきにくいです。急性副鼻腔炎は強い痛みがありますが、慢性副鼻腔炎になると、頭が重い、疲労感などといった症状になり、副鼻腔炎によるものだと判別しにくくなります。
におい
副鼻腔炎の鼻水は、膿んでいるのでにおいがあります。腐ったような不快なにおいです。鼻がつまっているので、口呼吸になりやすく、口からもにおいを発します。
また、口呼吸をすることで、口の中が乾燥し、唾液の分泌が減るので、口の中の食べかすがにおいを発してしまいます。唾液には、酸性である虫歯菌を中和したり、酸で溶けた虫歯を再生させる働きもあります。また、歯周病にもなりやすく、これらのことも口臭の原因となります。
痰
鼻水が鼻からのどへ落ちると、痰となってのどに付きます。鼻水と同じ、膿で緑色になった痰が出ます。鼻水がのどへと落ちること自体は、健康な時も起きていることですが、副鼻腔炎の時は、鼻水の量も増え、痰も絡むようになります。
特に横になった時に量が増え、起きた時には痰がたまっている状態になります。痰にもにおいがあります。
副鼻腔炎の予防と対処法
副鼻腔炎にかかると、嫌なにおいや長く続く鼻づまりに悩まされてしまいます。鼻風邪の段階で治せるようにしたいですね。予防法と、副鼻腔炎にかかった場合、自宅で出来ることを挙げました。
予防法
副鼻腔炎のきっかけは、風邪であることが多いです。風邪にかからないように心がけることが、予防につながります。バランスの取れた食事や、しっかり睡眠をとるという、日ごろからの生活習慣を見直すようにしましょう。
緑茶でうがいをする、濡れマスクをして寝る、などの工夫も自宅で出来ます。濡れマスクは、市販でも販売されていますが、ガーゼのマスクの上側、3分の1を少し濡らして絞ると、出来上がります。不織紙のマスクに、濡らして固く絞ったガーゼを入れてもよいです。
対処法
それでも風邪をひいてしまった場合、鼻をよくかんで、出来るだけ通りをよくします。鼻をかむときは片方ずつ、勢いをつけないで優しめにかみます。鼻がつまって寝苦しい時は、部屋を加湿したり鼻に蒸しタオルを当てたりして、出来るだけ鼻の通りをよくします。
赤ちゃんの場合は自分で鼻をかむことが出来ません。特に、新生児はまだ口呼吸が出来ず、鼻呼吸をしているので、鼻がつまると寝苦しくなり、体調をさらに悪化させてしまうことになります。保護者が取り除いてあげましょう。
鼻吸い取り器で、粘膜を傷つけないよう、吸ってあげると、かなりの量が取れることが多いです。副鼻腔炎の疑いがある頭痛では、温湿布が効き目があることがあります。これも、鼻や副鼻腔の通りがよくなったりするためです。
ただ、ポリープが出来ている場合や、腫瘍が出来ている場合なども考えられます。副鼻腔炎の疑いがあるときは、耳鼻科に必ずかかるようにしましょう。