妊婦への影響は?意外に費用が掛かる風疹の予防接種と抗体検査
風疹は、症状が麻疹に似ていますが、発熱や発疹が出ても3~4日程度で治ることから三日はしかとも呼ばれています。大人になってからかかってしまうと、症状が子供と比べると重症化してしまいます。
風疹は、飛沫感染や接触感染することから、流行しやすい感染症です。ひとたび流行すれば、予防接種を受けていない人は、感染するリスクが非常に高くなってしまいます。予防接種を受けることで感染を防ぐことができます。
風疹の予防接種について、ワクチンや抗体検査、流行時期や費用などについてご紹介させていただきます。また、妊婦さんの場合はどうなるのかなどについても併せてご紹介させていただきます。
風疹の予防接種とは
風疹の予防接種をうけることで、感染を防ぐことができます。ただ、風疹だけの予防接種を行っていると頃は少なく、麻疹と風疹が一緒に御なったMRワクチンを接種するのが一般的です。
子供の場合、1歳になったらすぐに接種します。2回目は小学校入学前に接種します。大人の場合も同じで2回接種が必要で、1回目と2回目の間隔は4週間程度あける必要があります。
子供の頃に予防接種を受けたとしても、大人になれば、抗体がなくなっていきますので、いつ流行してもおかしくない感染症なので、不安な方は予防接種を受けることをおすすめします。
ワクチンについて
風疹のワクチンについてですが、風疹単体で接種してくれる病院は少なく、麻疹と一緒になった、麻疹風疹混合ワクチンの「MRワクチン」を接種することになります。
このワクチンの副作用としては、注射をした部分が赤くなったり、発熱や発疹などがあげられます。これらの副作用による症状は1~3日程度で回復します。
抗体検査について
小さい頃に風疹にかかると抗体がつきます。ほとんどの方は、この抗体のおかげで再感染することはないといわれています。ですが、一度風疹にかかった方の全てがそうだとは限りません。大人になって抗体がなくなることもあり、再感染する方もいらっしゃいます。
近年、成人の間で風疹が流行することが増えてきたので、各自治体でも抗体検査を受けることをすすめています。抗体検査は採血し、5日程度で検査結果が出ます。この抗体検査は内科で受けられますので、比較的どなたでも簡単に受けることができます。
妊娠すると必ずこの風疹の抗体検査が行われます。妊娠中に風疹に感染すると、胎児に影響があるので、これから妊娠を望んでいる方は、まず抗体検査を受けてみることをおすすめします。その際は、パートナーの方にも一緒に受けてもらいましょう。
風疹の流行時期や予防接種などの費用は?
風疹の流行時期について
風疹の流行時期は、昔から4~6月の春から初夏だといわれていました。ですが近年では、その流行時期以外でも風疹が流行することがあります。
「夏だから大丈夫」「流行時期でないから大丈夫」
などといった考えは捨てた方がいいでしょう。今は、1年中いつ流行ってもおかしくないと考えておいてください。手洗いうがいは習慣づけるようにしましょう。また、真夏などの暑い時にはできなくても、それ以外の季節で、人混みに出かける際はマスクを着用するのも予防になります。
費用について
風疹の予防接種は、先でも書かせていただいた通り、麻疹と一緒になったMRワクチンになります。子供については、定期接種となっているので無料ですが、大人の場合は任意接種となるので自己負担となります。
費用はほとんどの医療機関で5,000円程度になります。MRワクチンは2回接種が望ましいとされているので、合計で10,000円程度になるとかんがえておけばいいでしょう。
ただし、自治体で助成金が出る所が増えていますので、お住まいの地域ではどうなっているのか確認してみてください。
また、抗体検査に関してですが、内科などで受ける場合は、5,000~6,000円程度になります。これも予防接種と同様で、自治体によって助成金が支給されたり、無料で行ってくれる所もあるようですので、確認してみてください。
妊婦さんへの影響
妊婦さんが妊娠中に風疹にかかってしまうと、胎児も感染してしまい、大きな影響を与えてしまいます。妊娠初期に感染してしまうと、「先天性風疹症候群」にかかってしまう可能性が高く、先天性心疾患や、視覚・聴覚障害などになってしまいます。
妊娠してから予防接種を受けることはできません。ただ、予防接種をした後に妊娠していたことが判明したケースがあります。この場合、今現在までは赤ちゃんに影響があったという報告がないので大丈夫です。
妊婦さんは、妊娠していることがわかると早い段階で風疹の抗体検査をうけることになります。この検査で抗体が少ないと判明しても予防接種を受けることができませんので、手洗いうがいの徹底と、外出時にはマスクを付けるようにしましょう。
また、パートナーの方にも、抗体の有無を検査してもらい、抗体がなければ予防接種を受けてもらうようにしましょう。
風疹は予防接種を受けておくことで防ぐことができます。飛沫感染や接触感染するので、いつ流行してもおかしくありません。妊婦さんは特に、無事出産するまでは気を抜かないで注意しましょう。