大人や妊婦が感染すると重症化!?マイコプラズマ肺炎の症状と治療法
子供の間で流行することが多いマイコプラズマ肺炎は、大人や妊婦さんもなる可能性はあります。子供がかかって、ママがもらってしまったというケースがよくありますが、普通に健康な人はかかる可能性があると考えておいてください。
子供がかかるよりも、大人がかかる方が重症化しやすいという話もあります。本当なのでしょうか?
大人や妊婦ながるマイコプラズマ肺炎の症状や治療法、対策についてまとめました。また、重症化するのがどういう場合なのか、妊婦さんがかかるとどうなるのか、大人と子供の間で感染し合うのか、会社への出勤はできるのかなども併せてご紹介させていただきます。
大人や妊婦がなるマイコプラズマ肺炎の症状・治療法・対策・薬について
感染者の80%が20歳以下といわれているようですが、実際には幅広い年代で感染発症される方がいらっしゃいます。
主な症状としては、子供がマイコプラズマ肺炎にかかった時とだいたい同じ感じになりますが熱の出方に特徴があります。
- 初期症状として38度を超える熱
- 決まった時間に発熱する
- 初期段階ではあまり咳がでない
- 熱が出ない人もいる
- 乾いた咳のあと湿った咳が出る
- 子供と比較すると重症しやすい
検査方法は、血液検査になります。血清のマイコプラズマ値を調べるという形になります。
大人のマイコプラズマ肺炎に対する治療法は、マクロライド系の抗生剤が処方されます。1週間~10日程服用してみて経過を診ます。もし、全く効果がないようであれば、別のテトラサイクリン系やニューキノロン系の抗生剤が処方されます。
こうして合う抗生剤で治療をしていきます。それでも効果がないほどの重症者には、ステロイドホルモンが使用されます。
マイコプラズマ肺炎は比較的肺炎の中でも軽いものですが、実は子供と比較すると、大人の方が重症化しやすいとされています。呼吸不全などを起こすと、非常に危険な状態に陥ります。
子供とは違い、マイコプラズマに感染すると体内で反応が起きます。体の中に異物が入ってきたと認識すると、それを排出しようとアレルギー反応が起こることがあります。この反応が強くでてしまうと、当然炎症は強くなってしまいます。
このことから、比較的若い世代の方でも、重症化する可能性はあるということをわすれないでください。
妊婦さんがマイコプラズマに感染しても、胎児への影響はないとされています。ただし、治療をするうえで、抗生剤の胎児への影響が心配ですので、咳止めなどをだしてもらって、自然治癒を待つという形になります。ですがこの場合、最低でも1ヶ月はかかると思っておいてください。
また、妊娠初期と後期は薬の服用は医師の指示に従うようにしてください。ひどい咳や発熱などは、流産や早産を引き起こす可能性もあります。日頃から感染予防の為にも、外出時のマスク、手洗いうがいの徹底、感染者との接触は控えるなどの対策をするようにしましょう。
潜伏期間や、大人と子供の間で感染し合うことはあるの?
マイコプラズマ肺炎は、大人と子供間で感染し合います。子供が保育園や幼稚園、学校などで感染してきて、それが家族みんなに感染したというケースもあります。
マイコプラズマの潜伏期間は1~3週間です。この感染してから発症するまでの間にも、接触することで、感染は広がっていきます。
ですから、家族の誰か一人がマイコプラズマが体内に侵入している状態だと、家族全員が感染するという恐ろしい可能性があるということを覚えておいてください。
仕事や会社へは出勤可能なのか?
子供の場合、医師の判断で登校や登園を控えるようになっていますが、出生停止というのが法律で定められているわけではありません。会社によってそれぞれ規定があるかもしれないので、一度確認してください。
ただ、医師の判断で感染を広めないようにする為に、出勤を控えるようにと言われることがあるでしょう。どんなに仕事が忙しくても、他人に病気をうつしていいということにはなりません。医師の許可が出てから出勤するようにしましょう。
どうしても行かないといけない時は、必ずマスクを着用するのを忘れないでください。
マイコプラズマ肺炎は症状的には風邪に似ているので、大人は「風邪だろう」と思って甘くみがちなところがあります。ですが、症状が悪化してからでは最悪命にかかわることもありますので、咳が続くときは、必ず病院を受診するようにしましょう。