ヘルパンギーナと手足口病の違いはウイルスにあり!共通点も解説

冬の感染症のインフルエンザやノロウイルスの流行が終わり安心したところで、油断していませんか?夏にも流行する厄介な感染症があるのです。小さな子供がかかりやすく、いわゆる夏風邪と呼ばれるヘルパンギーナと手足口病が代表的なものです。実はこの2つの病気には似ている部分があり、間違えやすいのだそう。周りの大人が知っておけば早めに気付いて対処できるので、ぜひ知識として身に付けておきましょう。

 

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手足口病とはどんな病気?症状や感染経路は?

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①症状

手足口病とはその名の通り、口の中、手のひら、足の裏などに赤い発疹や水疱ができる病気です。口の中の口内炎は多少痛みを伴いますが、手のひらや足の裏にできる発疹は痛みや痒みは感じないようです。38℃以上の熱が出ることは殆どなく、出たとしても微熱程度で済みます。赤い発疹が出る程度の軽い症状で2、3日で快方に向かいます。

稀に重症化することもあり、全身に発疹が広がり高熱が出ることも。またさらに酷くなると、髄膜炎になるケースもあります。特に小さな子供から小学生の子供たちの間で流行する傾向にありますが、大人にも感染することもありその場合は足の裏にできた水疱で痛くて歩けないなど、重症化しやすいと言われています。

②原因

エンテロウィルス属のコクサッキーウィルスA10型やコクサッキーウィルスA16型、エンテロウィルス71型の3種類が原因ウィルスです。

③感染経路

感染力がとても強く、くしゃみや咳などで感染する飛沫感染やウィルス感染部分の発疹に触れることで感染する接触感染が考えられます。同じタオルを使うだけでも感染する位感染力が強く、集団生活ではあっという間に広まります。また体の発疹が消えても便に1ヶ月はウィルスが含まれているので、オムツ換えの際の糞口感染にも注意が必要です。

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ヘルパンギーナはどんな病気?症状や感染経路は?

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①症状

ヘルパンギーナはよく夏風邪と言われる、夏に流行しやすい病気の1つです。乳幼児に流行し、特に年齢の小さな1歳代に多いようです。40℃近くの高熱が出て、口の中の喉の粘膜や上顎に1~5mm程度の水疱ができます。この水疱が破れてしまうと、潰瘍ができて強い痛みを伴います。痛みが強く水分を摂るのも嫌がるので、夏の暑さで脱水状態にならないように注意が必要です。強い症状は4、5日程度で徐々に快方に向かいます。

②原因

エンテロウィルス属のコクサッキーウィルスA4型、コクサッキーウィルスA6型、コクサッキーウィルスA10型が原因ウィルスとなります。

③感染経路

手足口病と同様に感染力が強く飛沫感染、接触感染が挙げられますが、口の中のみで体に発疹ができることはないので、飛沫感染の方が多いと言えるでしょう。

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ヘルパンギーナと手足口病の違いや共通点

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ヘルパンギーナと手足口病は共に夏風邪と呼ばれ、口の中に発疹や水疱ができることや感染力が強いことで共通点が多いとされています。また同じ系統のエンテロウィルス属が原因ウィルスであるという点でも共通しており、治療法も特効薬がないので解熱剤などの対症療法で様子を見ることになります。

さらに同じエンテロウィルス属であっても、その中でウィルスの種類が異なれば再発やヘルパンギーナと手足口病の併発もありえます。乳幼児に流行しやすいのも、似ているポイントです。

違いは手足口病は口以外の足や手にも発疹が見られ高熱が出ることは稀ですが、ヘルパンギーナは口のみの発疹で特に喉の痛みが強く、高熱が出ることが決定的に異なります。また手足口病は2、3日で症状が軽く済みますが、ヘルパンギーナの症状が5日程度と長く違いが見られます。

 

その他、手足口病ついて症状や対処法を以下に詳しくまとめていますので、ぜひご覧ください。

→【手足口病の正しい感染予防と適切な治療法、保育園への対処

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