b型肝炎の予防接種の副作用8種と重篤な副作用4種
日本ではあまり馴染みのないb型肝炎の予防接種。任意接種なので、あまり受けようとならないのかもしれません。よく分からないだけに、副作用が恐いというのも受けない理由の1つでしょう。実際は世界初のガンを予防するワクチンであり、WHOでは全ての乳幼児に接種するよう推奨している予防接種です。ではb型肝炎の予防接種の副作用について探っていきましょう。
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b型肝炎予防接種のワクチンとはどういうもの?
b型肝炎のウイルスは血液や唾液、体液などから感染し、いずれ肝炎や肝硬変、肝臓がんになる可能性があるとても厄介なウイルスです。ではこれらの病気を予防もしくは重症化させないためのワクチンはどのようなものなのでしょうか?
予防接種のワクチンは感染源となるウイルスの病原性を弱めたり、無毒化したものを接種します。接種すると体内では白血球がこのウイルスを敵であると認識し、次に同じ病原性を持ったウイルスが侵入してきたときに排除するようになります。この状態が予防接種によって抗体ができたということになり、感染予防や重症化予防につながるのです。
b型肝炎の予防接種の副作用はどんなものがあるの?
予防接種の副作用はよく分からないと余計に恐いものです。知っておくだけでも対応ができますし、焦らずに済むことになります。それではb型肝炎の予防接種の副作用はどのようなものがあるのでしょうか?b型肝炎の予防接種の副作用として可能性のある症状を挙げていきます。
- 発熱
- 発疹
- 下痢
- 吐き気
- 頭痛
- 倦怠感
- 腫れ
- 痛み
これらの症状が5~10%の確率で現れます。副作用が出たとしても2、3日程度で消失するので、経過観察のみで特に何もしないことが多いようです。副作用はb型肝炎の予防接種の場合、通常接種後30分以内に出現することがあります。病院でも接種後30分以内は、帰宅せずにその場にとどまって様子を見るように指導されるはずです。
また副作用の出現時期はかなり個人差があり、接種後すぐに出る人や3週間してから出る人など様々です。その症状が予防接種による副作用か、または別の要因によるものかは自己判断することは難しいものです。少しでも「あれ?」と思うことがあれば、すぐに受診しましょう。
命にかかわるような副作用はあるの?
b型肝炎の予防接種では殆ど重篤な副作用はないとされていますが、稀に出ることもあります。どのような症状があるのでしょうか?
- アナフィラキシーショック
- 多発性硬化症
- 急性散在性脳脊髄炎
- ギラン・バレー症候群
これらの副作用が出る場合、接種してすぐの傾向にあります。ですから予防接種後30分間は、すぐに対処できるような場所で待機するようにしましょう。万が一を考えると、一人の自宅に帰ったり、周りに予防接種を受けたことを知っている人がいない環境はとても危険だと言えます。
副作用が恐い!それでも予防接種を受けた方がいいの?
b型肝炎の予防接種の副作用が出る確率は1割程度と、不活化ワクチンの中でも特に安心して受けられる予防接種です。副作用が出たとしても軽い症状で済み、数日後には回復するものです。b型肝炎ウイルスは感染してしまうと、肝硬変や肝臓がんだけでなく死亡率の高い劇症肝炎になる可能性もわずかながらあります。感染力が非常に強く、ちょっとの唾液でも感染してしまうので、知らない間に広まってしまう集団感染の危険性があります。
さらに感染してもしばらくは自覚症状がないので、とても厄介です。ですから予防接種の副作用を恐れるよりも、b型肝炎ウイルスに感染してしまう怖さの方が圧倒的に上であると言えます。特に乳幼児は唾液などで集団感染しやすいので、集団生活が始まる前の接種をオススメします。