エコーだけで原因はわからない!赤ちゃんが無脳症になる確率と出産のリスク

無脳症は、言葉通り脳がない病気のことです。あまり聞いたことのない言葉かもしれませんが、実際に日本でも発祥例が1万人に10人程度ある病気です。ここでは無脳症について、原因や確立、出産のリスクなどをまとめてお伝えします。

 

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無脳症はいつわかるの?

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「妊娠したかも」と女性が感じられるのは、1ヶ月月経が遅れたときというのが一般的でしょうか。市販の妊娠検査薬を購入して検査をしたり、産科を受診するなどして確認するでしょう。

6~7週目になると、エコーによって心拍も確認することができます。妊娠2ヶ月となり、そこから妊娠6ヶ月まで4週間ごとに1回の検診を受けることになります。

その後の検診のエコー検査で、赤ちゃんの頭部が丸くないこと、または一部が陥没しているような形が見られた場合、詳しい検査が必要になります。

検査でお母さんの羊水、または血清から「A-フェトプロテイン」が検出されることで診断が確定します。妊娠4ヶ月以降なら、エコー検査で無脳症の診断が可能となります。

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無脳症とは

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無脳症とは、胎児の先天奇形の1つで脳の大部分が欠如する、または一部が欠如、萎縮していることをいいます。何らかの理由で、胎児の脳や脊髄が形成される段階で障害がおき、形成されない状態となります。

妊娠4ヶ月ごろまでは、脳の発育が確認されていると言われていますが、5ヶ月を過ぎると退化していくことがわかっているそうです。脳だけでなく、頭蓋骨や皮膚の一部も形成されない場合もあります。

実際には、目や眉毛の上あたりからが平らになっている様子がみてとれます。

無脳症と診断されたら

医師が唯一、人工妊娠中絶をすすめる病気としても知られています。無脳症の赤ちゃんの多くは死産となったり、無事に出産までたどりつけても数時間~1週間ぐらいしか生きられないことが多いからです。

頭部以外の他の臓器は、臍帯から栄養を受け正常に発達していくことも多く、妊娠継続出来る可能性もあります。

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診断からの選択と出産のリスク

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もし人工妊娠中絶を選択する場合、妊娠22週までと決まっているので早めの選択が必要となります。実際に無脳症と診断された多くの方が、人口妊娠中絶の選択をしていると言うのも事実のようです。

そして、無脳症だと診断されても、出産を強く希望される両親がいることも事実です。死産や出産後、数時間~数日しか生きられない可能性を含んでいても、生まれゆく命を大切にしたいという思いからのようです。

実際に海外では、数年や30年生きた例もあるようです。出産後の両親や周囲の愛情の深さやご苦労は計り知れません。日本では母体優先の考え方から、人工妊娠中絶をすすめることが多いようですが、様々なことを考えた上で、そのとき一番最善だと思う方法を選択しなくてはなりません。

無脳症の原因

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無脳症の原因は、現在のところ詳しくわかっていません。過度の飲酒や喫煙、遺伝的な要因や葉酸不足など様々な要因が考えられています。

日本では、ビタミンの1つである葉酸が無脳症などの神経管の閉鎖障害を防ぐことが出来るとされており、妊婦やこれから妊娠を希望する方への摂取がすすめられています。もちろん、葉酸を摂取したからと言って必ず無脳症にならないわけではありませんが、リスクを下げる1つの方法として考えたいです。

治療法と臓器提供

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無脳症の治療方法は、現在のところ発見には至っていません。様々な意見、考え方があるようですが、無脳児の臓器が臓器提供されたこともありました。日本でも当時8歳の女の子に腎臓が提供されたということがあったようです。

移植後、拒絶反応が起こり上手くいかなかったようですが、このような考え方があると言うことも理解したいです。

無脳症になる確率

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日本では、無脳症になる確率は1万人につき10人とされています。海外の研究によると、非喫煙者に比べ喫煙者の胎児の無脳症の発症率が少し高いようです。近年、放射能をたくさん浴びている土地でも増加傾向にあるようです。

様々な考え方、捉え方があるようですが、無脳症でもそうでなくても赤ちゃんは元気にお腹の中で育っています。妊娠を希望しているときに私たちに出来ることは何でしょうか。

生活習慣を見直したり、過度の喫煙や飲酒を避けたり、葉酸を摂取するなど予防として出来ることをしていく必要があるでしょう。直接的な要因がなくても、遺伝的な要素によっても起こりうる無脳症です。

もし診断されたら、自分たちにとって最善の方法を考えていくほかありませんが、無脳症の子どもたちが実際に生まれ育っている姿を見られることは、事実、私たちにとって励ましになっているのではないでしょうか。

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